症状から探す
動悸
動悸は、心臓の拍動が感じられる状態のことで、心拍が速い頻脈、遅い徐脈、心拍を大きく・強く感じる、脈が飛ぶ・乱れるなどがあります。脈が飛ぶ・乱れるタイプは不整脈の可能性があるため循環器内科受診の必要はありますが、治療の必要ない不整脈も少なくありません。心拍が速い頻脈、遅い徐脈はどちらも治療が必要な不整脈の可能性がありますし、重大な発作を予防するために早めの循環器内科受診が必要です。脈が速くなる・遅くなるきっかけや時間、直前まで行っていたこと、そして他の症状の有無やその内容を問診で確認して検査・診断し、適切な治療を行っていきます。

倦怠感
倦怠感は、慢性的な酸素不足が原因となって起こることがあります。心疾患・呼吸器疾患・貧血などの症状として現れる倦怠感は、全身の酸素不足によって生じています。
酸素不足は、激しい運動後に息が苦しくなって呼吸が荒くなるイメージがあると思いますが、これは一時的な酸素不足で短時間に解消します。
心臓が送り出す血液の量が減る、肺が酸素を取り込む量が不足する、貧血で酸素を運ぶ能力が減少する、こうした原因で全身が慢性的な酸素不足になって倦怠感が現れます。

考えられる病気
息切れ

激しい運動をしたわけではないのに息が切れるようになった。歩くだけで息苦しくなる、階段や坂道で息が荒くなる、こうした息切れは心疾患や肺疾患によって起こることがあります。こうした呼吸の症状は個人差がありますが、以前は特に呼吸を乱さずにできた行動で息切れを起こすようになってきた場合には病気のサインである可能性が高いと言えます。
むくみ(浮腫)・体重増加
むくみ(浮腫)は全身や一部に水分がたまって起こります。むくみが悪化すると身体にたまる水分も増加して体重が増えます。余分な水分は重力で下に集まりやすいため、むくみが現れやすい場所は下肢です。むくみは、心臓が血液を送り出す機能の低下する心不全、心臓に血液を戻すための静脈弁の機能低下などによって現れやすい症状です。下肢のむくみでは、靴下の痕が残る、靴がきつくなる、足が重くだるい、すねや足の甲を強めに指で圧迫するとへこんだ痕がしばらく残るなどで気付くことが多くなっています。
むくみは日常的な症状ですが、心臓や血管の疾患によって起こっていることがあるため、注意が必要です。特に、疲れやすい、食欲不振、咳が出るなどをともなう場合には心臓や血管の病気が疑われるため早急な受診が必要です。
また、特定の疾患がある方がむくみを起こした場合も、危険のサインです。狭心症や弁膜症、不整脈といった心疾患、動脈硬化を進行させる高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病がある場合も、むくみが出たら早めに循環器内科で心臓や血管の状態をチェックする必要があります。また、肥満、喫煙、過度の飲酒、塩分の過剰摂取、運動不足、過労、ストレスが多い場合も心疾患の発症リスクが高くなっています。むくみは心臓や血管の深刻な病気を早期発見する重要なサインになります。むくみに気付いたら循環器内科を受診してください。

考えられる病気
胸が痛い

胸が痛い時には、命にかかわる病気が隠れていることがあります。そのため、まずはそのような致死的な病気でないかどうかを見極めることが重要となります。頻度としてはそのような重症な病気であることは多くありません。ただ、「痛み」というより、「圧迫感」、「絞られるような」、「息苦しい感じ」と表現されることもありますので、まずは検査を受けましょう。
脈が遅くなる
脈が遅くなる動悸は、「徐脈」と呼ばれ、安静時に脈拍が1分間に60回未満の状態です。心臓の鼓動がゆっくりになり、力強さがなくなっているように感じることがあります。脈が遅くなると、脳や体全体への血液供給が不足し、めまいやふらつき、息切れ、失神などを引き起こす可能性があります。
原因としては、加齢による心臓の機能低下や、洞不結節症候群などの不整脈、甲状腺機能低下症などが挙げられます。一部の薬の副作用で徐脈が起こることもあります。高齢の患者さんで、徐脈によってめまいを起こし、転倒して骨折してしまうケースも少なくありません。

背中の痛み

背中の痛みは、筋肉のこりや姿勢の影響によるものから、内臓の病気が原因の場合もあります。長時間の同じ姿勢や無理な動作は筋肉の緊張を引き起こし、痛みの原因になります。腎臓・膵臓・胃・心臓の疾患では、背中に痛みが放散することがあります。特に、安静にしても痛みが続く、胸の痛みや息苦しさ、発熱、尿の異常を伴う場合は注意が必要です。帯状疱疹では痛みの後に発疹が現れることがあり、ストレスや自律神経の乱れが原因になることもあります。軽い症状でも長引く場合は、早めの受診をおすすめします。
考えられる病気
- 胃潰瘍
- 胆石症
- 胆嚢炎
- 腎盂腎炎
- 腎結石
- 大動脈解離
- 胸膜炎
- 心筋梗塞(放散痛としての背中の痛み)
- 肺塞栓症
めまい
めまいは、平衡感覚を司る耳の異常や脳の病気、血圧の変動、自律神経の乱れなどが原因で起こります。グルグル回るような回転性のめまいは、良性発作性頭位めまいやメニエール病が考えられます。フラフラする浮動性のめまいは、貧血や低血圧、脳の病気が関係することがあります。特に、手足のしびれやろれつが回らない、激しい頭痛を伴う場合は、脳梗塞などの可能性があり、すぐに受診が必要です。めまいが頻繁に起こる、長引く場合も医師に相談しましょう。

心電図異常

心電図の異常は、不整脈や心筋の異常、電解質バランスの乱れなどが原因で起こることがあります。軽度の異常は問題がない場合もありますが、狭心症や心筋梗塞、心不全などの重大な疾患が隠れていることもあります。動悸や息切れ、胸の痛み、めまい、失神などの症状を伴う場合は、速やかに受診が必要です。健康診断で心電図異常を指摘された場合も、詳しい検査を受けることをおすすめします。
発熱がある
発熱は、感染症や炎症、免疫反応などが原因で起こります。風邪やインフルエンザなどのウイルス感染のほか、細菌感染(肺炎、尿路感染症など)や熱中症、自己免疫疾患が関係することもあります。高熱が続く、強い倦怠感や息苦しさを伴う、発疹や意識障害がある場合は、早急な受診が必要です。解熱剤で一時的に熱が下がっても、症状が長引く場合は医師の診察を受けましょう。
発熱・感染外来について
失神

失神は、一時的に脳の血流が不足することで意識を失う状態です。立ちくらみのような軽いものから、心臓や脳の重大な病気が原因の場合もあります。脱水や低血圧、強いストレスで起こることもありますが、不整脈や心筋梗塞、脳卒中が関係することもあります。意識回復後に息苦しさや胸の痛み、手足のしびれがある場合は、すぐに受診が必要です。頻繁に失神を繰り返す場合も、早めに医師に相談しましょう。
息苦しい
息苦しさは、呼吸器や心臓の異常、貧血やストレスなどが原因で起こります。ぜーぜーする場合は喘息や肺炎、突然の強い息苦しさは心不全や肺塞栓症の可能性があります。不整脈や狭心症でも息苦しさを感じることがあります。動悸や胸の痛み、顔色の悪さ、意識が遠のく感じがある場合は、すぐに受診が必要です。軽い症状でも繰り返す場合は、早めに医師の診察を受けましょう。

脈が速くなる

脈拍が速くなる(頻脈)は、ストレスや運動、興奮などの一時的な要因によって起こることがありますが、心臓や内分泌系の異常が関係する場合もあります。バセドウ病や貧血、脱水、感染症などが原因となることがあります。突然の動悸や息切れ、胸の痛みを伴う場合は、心筋梗塞や不整脈の可能性があるため、早急な受診が必要です。また、慢性的に脈が速い場合も医師に相談し、原因を調べることをおすすめします。